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矯正治療

歯列矯正で歯ぎしり・食いしばりは治る?

▼目次


歯列矯正は多くの人にとって、歯並びの見た目を改善する重要な治療です。しかし、実は見た目を改善するだけではありません。歯ぎしりや食いしばりといった、見た目とは別の問題解決につながる可能性があることをご存知でしょうか?

今回は、歯列矯正が歯ぎしりや食いしばりに与える影響や、その背後にあるメカニズムについて解説します。


1. 歯列矯正で歯ぎしり・食いしばりは軽減されるのか?

歯ぎしりや食いしばりの原因には歯並びや噛み合わせの問題が関与していることが多いです。

噛み合わせが悪いと、特定の歯に強い力がかかることがありますが、矯正によって噛み合わせを改善すると、力が均等にかかり、過度な負荷が軽減されます。

一方で、歯ぎしりや食いしばりには、ストレスや生活習慣が大きく関与している場合もあります。このような場合、噛み合わせを改善するだけでは問題が完全に解決しないこともあります。

以下で詳しく解説していきます。



2. なぜ歯ぎしりや食いしばりが起きるのか?

歯ぎしりや食いしばりは、無意識のうちに起きていて、日常生活に多大な影響を与えることが少なくありません。
歯ぎしりや食いしばりの原因には、以下のものがあります。

①ストレスや精神的な緊張によるもの

日常のストレスや精神的な緊張が、歯ぎしりや食いしばりの主な原因になっている場合が多いです。仕事や家庭、交友関係の問題、転職や引越など生活環境の急激な変化などがストレスとなり、寝ている間や集中している時に無意識に歯ぎしりや食いしばりを引き起こします。


➁噛み合わせに問題がある

不正咬合(噛み合わせが悪い状態)は、歯ぎしりや食いしばりの原因の一つです。噛み合わせが悪いと、特定の歯に過度の負担がかかり、お口周囲の筋肉や顎の関節に悪影響を及ぼします。噛み合わせが悪い場合は、どこかの歯だけが先に当たってしまい、そのアンバランスな状態を正そうとして無意識のうちに歯ぎしりをします。また、バランスよく噛むことができず、噛む力が過度に強くなり食いしばりを引き起こします。


➂生活習慣や癖によるもの

日常における生活習慣や癖もまた、歯ぎしりや食いしばりの原因となります。例えば、片側だけで食事を噛む癖、頬杖をつく、顎の下に枕を置いてうつ伏せでスマホを触るといった行動は、歯や顎に不均一な負担がかかり、歯ぎしりや食いしばりを引き起こすことがあります。



3. 歯ぎしりや食いしばりによる影響とは?

歯ぎしりや食いしばりは、口腔内だけでなく全身の健康にも影響を及ぼします。では、どのような影響を及ぼすか、具体的に見ていきましょう。

①歯の摩耗や損傷

歯ぎしりや食いしばりにより、歯が摩耗(すり減り)し、歯の頭や歯根にひび割れや破損が生じることがあります。これにより歯の強度が低下し、歯科治療が必要となります。


➁歯周病

歯ぎしりは歯を横方向に、食いしばりは歯を縦方向に押し込む力がかかります。歯ぎしりや食いしばりによって歯肉に炎症が生じ、歯周組織の破壊をもたらすことがあります。歯肉の腫れや出血だけでなく、歯槽骨の吸収といった症状が現れ、歯周病の発症へ繋がることがあります。また、歯ぎしりや食いしばりによる負担が歯周病を急速に進行させることがあります。


➂顎関節症

歯ぎしりや食いしばりで顎関節に過度な負荷がかかると、顎関節周囲に痛みが出たり、口を開けにくくなったり、顎関節症を引き起こすことがあります。


④頭痛や肩こり

歯ぎしりや食いしばりは顎や首の筋肉に緊張をもたらし、結果として偏頭痛や緊張による頭痛を引き起こすことがよくあります。また、顎の痛みや首筋の痛みや肩こりの症状が現れることもあります。


⑤睡眠の質の低下

特に夜間に発生する歯ぎしりは、睡眠の質を低下させ、日中の疲労感や集中力の低下に繋がることがあります。



4. 歯列矯正が歯ぎしり・食いしばりに効果的な理由

歯列矯正は歯ぎしりや食いしばりにも効果的です。歯ぎしりや食いしばりは、歯並びや噛み合わせが悪いことが原因で起こることが多く、矯正治療を通じてその根本的な原因を改善することができます。歯列矯正による効果を解説します。

①噛み合わせのバランスを整える

歯ぎしりや食いしばりは、噛み合わせが悪いために、無意識に顎や歯に余計な力がかかることで起こります。歯列矯正によって噛み合わせを正しい位置に戻すことで、噛む際の力が均等に分散され、過剰な力が特定の歯にかかるのを防ぐことができます。その結果、歯や顎への負担が軽減され、歯ぎしりや食いしばりが減少します。


➁歯並びの乱れを解消

歯並びが悪いと、顎や歯に不自然な力がかかることがあり、その結果として歯ぎしりや食いしばりが引き起こされることがあります。歯列矯正により歯ぎしりや食いしばりの原因となる過剰な摩擦や不快感が解消されます。その結果、歯や顎への負担が軽減され、歯ぎしりや食いしばりが減少します。


➂顎関節症の予防にもなる

歯ぎしりや食いしばりが長期化すると、顎関節症を引き起こすリスクが高まります。歯列矯正は、噛み合わせの問題を根本から解決するため、顎関節症の予防にも繋がります。正しい噛み合わせを維持することで、顎の関節が自然な動きを保ちやすくなり、結果的に歯ぎしりや食いしばりによる負担を軽減できます。




歯列矯正は、単に歯並びを良くするだけでなく、歯ぎしりや食いしばりといった問題の改善にも有効です。歯ぎしりや食いしばりは、ストレスや噛み合わせの悪さなど、様々な原因によって引き起こされ、歯の摩耗、歯周病、顎関節症、頭痛や肩こりなど、口腔内だけでなく全身の健康にも悪影響を及ぼします。

歯列矯正によって、噛み合わせを正し、歯や顎の筋肉にかかる負担を均等に分散することで、歯ぎしりや食いしばりの頻度や強さが減少します。また、顎関節への負荷も軽減され、顎関節症のリスクも低下します。

もし、歯ぎしりや食いしばりでお悩みの方は、歯列矯正が一つの解決策になるかもしれません。歯科医院で相談し、自分に合った治療法を見つけることをおすすめします。

神田駅そば総合歯科では、歯列矯正についての無料相談会も毎月行っております。 もし、歯ぎしりや食いしばりをご家族に指摘されていたり、顎の関節の違和感を感じている場合は、お気軽にご相談にお越しください。




監修:平松 信旭


経歴:
日本大学松戸歯学部 卒業
東京大学医学部附属病院 顎口腔外科 入局
千葉県・東京都の歯科医院で研鑽を積む
神田駅そば総合歯科 開院