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矯正治療

矯正治療と食いしばりの関係

▼目次


朝起きると顎がだるい、または顎が痛いという人は就寝中、「食いしばり」をしているかもしれません。食いしばりがあると顎に違和感を覚えるだけでなく、矯正治療にも影響を与えてしまいます。そこで今回は、矯正治療と食いしばりの関係について解説します。これから矯正治療を始める人、矯正中の人は必見です。



そもそも食いしばりとは

食いしばりとは、上下の歯で強く噛みしめることです。自分では食いしばっていることに気づきにくく、歯に加わる力は体重以上と言われています。そのため、継続的に食いしばっていると顎や歯、歯ぐきにダメージを与えてしまうことがあります。また、矯正中に食いしばりをしてしまうとさまざまな悪影響を与えてしまうことも。なお、上下の歯をこすり合わせる「歯ぎしり」と違って、食いしばりは音が鳴らないため周囲の人からも気づかれにくいのが特徴です。



食いしばりのセルフチェック方法

食いしばりは集中しているときや就寝中など無意識でしていることが多いため、自分では気づきにくいものです。そこで食いしばりをしているか簡単にできるセルフチェックを紹介します。以下の項目に当てはまる数が多いほど、食いしばりをしている可能性があります。

・朝起きると顎がだるい、または痛い
・舌の側面や頬の粘膜に歯の跡がついている
・歯を支えている骨がこぶのようにデコボコしている
・仕事中など集中しているときに無意識に噛みしめている
・口が開けにくい、口を大きく開けると痛い
・歯のつけ根が欠けている
・冷たいものを食べたり飲んだりすると歯がしみる
・慢性的な頭痛や肩こりがある



食いしばりがあると矯正治療に悪影響が

食いしばりがあると矯正治療に以下のような悪影響を与えてしまうことがあります。

・矯正中の歯が動きにくくなる
・マウスピースが破損する可能性がある
・痛みを伴いやすくなる

矯正中の歯が動きにくくなる

食いしばりがあると矯正治療の妨げになってしまうことがあります。なぜなら、食いしばりは垂直方向に力が加わるため、歯を前後左右に動かす矯正治療では歯が動きにくくなるためです。歯が動きにくくなると矯正期間が延びてしまうことも。また、食いしばりによって歯が違う方向に動いてしまう可能性もあります。

マウスピースが破損する可能性がある

マウスピース矯正の場合、食いしばりによってマウスピースが破損する可能性があります。マウスピース矯正で使用するマウスピースは薄くできてるため、食いしばりの力に耐えられないためです。マウスピースが破損してしまう場合は、マウスピースの交換頻度を短くして対応することもありますが、食いしばりがひどい人はワイヤー矯正が適していることもあります。

痛みを伴いやすくなる

食いしばりによって歯に強い力が加わると、歯と歯を支えている骨の間にある「歯根膜(しこんまく)」に炎症が起きて歯や歯ぐきに痛みが出ることがあります。加えて、矯正中は歯を支えている骨が安定していません。そこに強い力が加わると神経が刺激されて強い痛みを覚えることもあります。



食いしばりを放置すると‥‥

食いしばりをそのままにすると矯正治療に悪影響を与えるだけでなく、歯や身体に以下のようなトラブルが生じる可能性があります。

歯が欠けたり割れたりする
知覚過敏の症状がでる
頭痛や肩こりの原因になる
顎関節症を引き起こす可能性がある
歯周病になるリスクが高まり、悪化しやすい
顔が大きく見える

歯が欠けたり割れたりする

食いしばりによって歯に継続的な力が加わると、歯が欠けたり割れたりする可能性があります。食いしばりは一本の歯に対してご自身の体重と同じ、あるいはそれ以上の力がかかると言われています。そのため、むし歯でなくても歯と歯の境目が欠けたり、目に見えないヒビが入ったりすることも。また、強い力に耐えきれないと歯が割れてしまうこともあります。

知覚過敏の症状がでる

歯の表面は「エナメル質」と呼ばれる硬い組織で覆われています。その内部は「象牙質(ぞうげしつ)」と呼ばれる組織があり、象牙質は神経につながっている小さな穴が開いています。食いしばりによってエナメル質が削れたりヒビが入ったりすると、象牙質が露出して温かいものや冷たいものがしみる、知覚過敏の症状がでます。

頭痛や肩こりの原因になる

食いしばりを続けると側頭筋(そくとうきん)や咬筋(こうきん)といった筋肉が緊張した状態になります。これらの筋肉が緊張すると頭や首、肩の周辺の筋肉にも力が入ってしまうため、頭痛や肩こりが起きてしまうのです。

顎関節症を引き起こす可能性がある

食いしばりによって顎の関節に負担がかかると。顎関節症を引き起こす可能性もあります。顎関節症は口が開きにくい、口を開けると顎が鳴る、顎が外れやすいといった症状がでます。

歯周病になるリスクが高まり、悪化しやすい

食いしばりで歯ぐきに負担がかかると歯周病になるリスクが高まります。これは、食いしばりによって歯と歯ぐきの間に隙間ができると、そこに細菌がたまりやすくなるためです。また歯周病になっている人が食いしばりをしていると、歯を支えている骨の吸収が速くなり悪化しやすい傾向にあります。

顔が大きく見える

食いしばりは「咬筋」と呼ばれる筋肉が発達し、エラが張ってしまうことも。エラが張ると顔が大きく見えるようになります。奥歯でグッと噛んだときにエラの部分が膨らむ人は、食いしばりによってエラが張っている可能性があります。



食いしばりの原因

ここでは食いしばりの原因について見ていきましょう。

・ストレスによる緊張
・歯並びや噛み合わせが悪い
・詰め物や被せ物の高さがあっていない
・生活習慣によるもの

ストレスによる緊張

食いしばりの主な原因はストレスによる緊張と言われています。強いストレスを感じると、身体が活発に働く交感神経が優位になって口の筋肉も緊張した状態になります。食いしばることで一時的にストレスを逃がそうとするため、無意識に食いしばってしまうのです。

歯並びや噛み合わせが悪い

食いしばりの原因のひとつに、歯並びや噛み合わせの悪さが挙げられます。特に以下のような歯並びは噛み合わせが強くなり食いしばりにつながりやすいです。

上の前歯が下の前歯を覆いかぶさるような「過蓋咬合(かがいこうごう)」
下の前歯が上の前歯よりも前に出ている「反対咬合」
凸凹した歯並びの「叢生(そうせい)」
奥歯で噛んでも前歯に隙間が空く「開咬(かいこう)」

詰め物や被せ物の高さがあっていない

詰め物や被せ物の高さがあわないと、食いしばりの原因につながります。これは、詰め物や被せ物が歯並びより高いと、無意識に食いしばって噛み合わせを調整しようとするためです。

生活習慣によるもの

自律神経のバランスが乱れるような生活習慣は食いしばりにつながることがあります。たとえば、過度な飲酒やカフェインの摂取、就寝前にスマホを見る行為などです。これらの習慣は交感神経が優位になり食いしばってしまいます。また、食事の際に片側だけで噛む、奥歯だけで物を噛むといった癖は食いしばりの原因となります。特に奥歯だけを使っていると咬筋は常に緊張した状態になります。それが癖になると食事以外でも無意識に食いしばるようになってしまうのです。



食いしばりを改善するには

食いしばりを改善するには、以下のような方法が挙げられます。

・矯正治療
・生活習慣の改善
・ナイトガードの装着
・口腔筋機能療法(MFT)
・ボツリヌストキシン製剤注入治療

矯正治療

歯並びや噛み合わせの悪さによって食いしばりをしている場合は、矯正治療で改善が見込めます。

ただし、食いしばりが強い人は、マウスピース矯正が不向きであったり歯を動かしにくかったりするため歯科医師とよく相談をして、適切な治療方法の選択をする必要があります。

ナイトガードの装着

就寝中にナイトガードを装着して食いしばりの症状を緩和する方法も有効です。ナイトガードは、就寝中に上下の歯が接触しないように装着するもので、歯列全体を覆います。食いしばりによる噛む力の負担を軽減することが可能です。

また、食いしばりだけでなく、歯ぎしりによる力の負担も軽減でき、歯のすり減りを予防します。

生活習慣の改善

ストレスによる緊張は、生活習慣の改善によって食いしばりの緩和につながることもあります。たとえば、睡眠時間を十分にとったり、適度なストレッチで緊張をほぐしたりすると副交感神経が優位になり、食いしばりの予防ができます。

口腔筋機能療法(MFT)

口腔筋機能療法(MFT)とは、舌や唇、頬などお顔周りの筋肉トレーニングを行い、正しい筋肉の動きを覚えたりバランスを整えたりする療法です。舌の癖などが原因で歯並びが悪くなっている場合や、食いしばりを緩和するために行います。

また、食いしばりをしている人は矯正装置をつけているとナイトガードが装着できないため、口腔筋機能療法(MFT)を行うことも多いです。

ボツリヌストキシン製剤注入治療

ボツリヌストキシン製剤注入治療とは、ボツリヌストキシンと呼ばれるタンパク質の一種を筋肉内に注射し、緊張をやわらげる治療方法です。美容外科ではシワの改善に用いられますが、歯科では歯ぎしりや食いしばりの緩和に用いられます。ただし、ボツリヌストキシン製剤注入治療はどこの歯科医院でも行なっているものではないため、希望する人は事前に確認する必要があります。



まとめ

食いしばりは無意識のうちに噛みしめていることが多く、その力は体重以上になります。そのため、顎や歯、歯ぐきにダメージを与えたり矯正治療にも悪影響を及ぼしたりします。食いしばりの改善には生活習慣の見直しや矯正治療などが挙げられ、原因に合った方法を選択することが大切です。食いしばりをしているかどうかは歯科医師の診察を受けることをおすすめします。

神田駅そば総合歯科では、一人ひとりに合った適切な矯正方法の提案をしています。また、矯正治療中の食いしばりを防止するために口腔筋機能療法(MFT)の指導も行なっています。矯正治療に興味がある人は当院の公式ホームページ・LINE・電話でお気軽にご相談下さい。




監修:平松 信旭


経歴:
日本大学松戸歯学部 卒業
東京大学医学部附属病院 顎口腔外科 入局
千葉県・東京都の歯科医院で研鑽を積む
神田駅そば総合歯科 開院